来海シスコさんのレビュー一覧
妄想の世界から抜け出てきたような優しい先輩が自分に好意を抱いてくれているのに、いつもヒロインなの花の心に面影を広げるのは、理想の男性とはかけ離れた、どS上司の黒川。 普段は悪魔のような彼だけど、あるときほんの少しだけいつもと違う顔を覗かせた。 それが気になって、先輩の気持ちとなの花の気持ちとのズレはどんどん大きくなり――…… 妄想は得意なのに、自分の気持ちには鈍いヒロインに、じれじれするんですがイライラはしないんです。 それはきっと、気持ちの移り変わりが丁寧に描かれているから。 ぽとりと落ちた恋のしずくが、ミルククラウンをつくるのは、たった一瞬。 それでも波紋は静かに広がっていて、気づいたときには心が相手一色に染まっている――そんな、静かだけれど強い気持ちの隠れた恋物語を、是非お楽しみください。
妄想の世界から抜け出てきたような優しい先輩が自分に好意を抱いてくれているのに、いつもヒロインなの花の心に面影を広げるのは、理想の男性とはかけ離れた、どS上司の黒川。
普段は悪魔のような彼だけど、あるときほんの少しだけいつもと違う顔を覗かせた。
それが気になって、先輩の気持ちとなの花の気持ちとのズレはどんどん大きくなり――……
妄想は得意なのに、自分の気持ちには鈍いヒロインに、じれじれするんですがイライラはしないんです。
それはきっと、気持ちの移り変わりが丁寧に描かれているから。
ぽとりと落ちた恋のしずくが、ミルククラウンをつくるのは、たった一瞬。
それでも波紋は静かに広がっていて、気づいたときには心が相手一色に染まっている――そんな、静かだけれど強い気持ちの隠れた恋物語を、是非お楽しみください。
男勝りな主人公縁と、大家族の中で育ったイケメンなイクメン那央。
二人がお互いを支え合いながら成長していく、学園ピュアラブストーリーであるこの作品。
恋愛だけでなく、家族、友達、それから将来のこと。
高校生ならではの悩みが散りばめられた展開に、きっと共感できる部分がたくさんあるはず。
そして、その悩みに正面から向き合う縁の姿に、一生懸命縁を守ろうとする那央の男らしさに、勇気と感動をもらえます。
彼らの高校生活を見守ったあとで訪れるラストシーンでは、自然と涙を誘われること間違いなし。
嫁候補、から本物へ。
感動のラストまで、是非読んでみてくださいね。
物事をいつも斜めに見てしまう意地っ張りなヒロイン陽香里は、仕事にも消極的。
だけどそれには理由があって、“女だから”というだけで、ずっと抱いていた夢を諦めなければならなかったから。
毎日なんとなく仕事をこなしていただけの彼女を変えたのは、制服姿がとても素敵な駅員の橘さん。
時にミステリアス、時に強引な彼の言動には、陽香里同様ドキドキ振り回されっぱなしでした!
この作者様ならではの丁寧な情景描写とともに、二人の恋を追いかけてみて下さい。
長いトンネルを抜けるように、ラストには夢への光が見えてくるはずですよ♪
自分には釣り合っていないんじゃないかと思いながら付き合っている、オトナな彼氏との関係は不安定。
好きなのに、友達以上恋人未満の関係から抜け出せない、曖昧な立ち位置の同期は今日も優しい。
そして一番近くにいて、子犬のようにヒロインを癒してくれる可愛い後輩がストレートに愛をぶつけてきたら……
ああもう、一体誰を選べばいいのー!!
最後の最後まで、そんな風に心乱された作品でした。
恋愛に、年齢や仕事への不安も重ねて考えずにはいられない、ヒロイン歩未はリアルな等身大のアラサー女子。
そんな大人な歩未だからこそ、素直な自分の気持ちが見えなくて、ゆらゆら三人の男性の間で揺れてしまう、その気持ちにすごく共感できました。
切なく、苦しい複雑な恋に出口はあるのか?
ハラハラさせられた分、ラストは幸せな気持ちに浸れます。
是非、ご一読を♪
積極的に恋活に励むも、いつも実らせることができずにいたヒロインの小町が、神社に神頼みに行くことから始まるこの物語。
口に出したら恥ずかしいものだけど、小町にとっては切実だった願い――それを、よりによってどSで俺様な神主、志貴に聞かれてしまい……
ふたりの恋模様だけでなく、神社という特殊な場所に流れる独特な雰囲気や、巫女や神主の職業を深く知ることのできる作品でした。
果たして小町に恋の神様は味方してくれるのか?
その結末は是非、あなたの目で確かめてみてくださいね♪
小説を読んでいるわけだから、“耳に残る”というのはおかしいのかもしれませんが、この作品を読み終えた今、素晴らしい演奏を聞き終えたあとのような気持ちに浸っています。
演奏家としての道を諦めくすぶり続けていたヒロイン奏。
そして俺様なバイオリニスト御堂。
共鳴しあったかと思えばすれ違ってしまう二人にはハラハラさせられましたが、そのぶんラストの感動は大きく、胸が熱くなります。
音楽家という、ちょっと特殊な“働く男子”の世界を、あなたも是非覗いてみてください。
読み終えたらきっと、作者様にスタンディングオベーションを送りたくなりますよ♪
人の役にたちたいからと、自分のことはいつも二の次にして、本音を抑えてしまうことの多いヒロインミキ。
そして、過去の経験から、“怒りは何も生まない”と、人付き合いをどこか希薄に済ませがちなヒーローユキは、どこか似た者同士。
そんな二人が、ユキの描く漫画を通して、ミキの作るご飯を通して、惹かれあう過程はドキドキの連続。
中でも、ユキが使った漫画家ならではの想いの伝え方には、それは反則!ってくらいに胸をときめかせられました。
こんなの自分じゃない――そう思っても止めることのできない強い恋心が、大人しめの二人を変えて(壊して)いく。
ずるさや駆け引きのない、まっすぐなラブストーリーを、是非あなたも。
靴――それは女性にとって、ただのファッションアイテムのひとつではない。
ときに仕事の相棒として。
ときにデートを彩るエッセンスとして。
そして、誰もが憧れるおとぎ話のように、運命の相手を教えてくれる魔法のアイテムにだってなってくれる。
廃れた商店街の存亡をかけ、開発を進める立場のヒロイン若葉と、靴工房シエナの職人響はいわば敵同士。
しかしそんな二人を、一足のパンプスがつなぎとめる。
それはガラスの靴じゃないけれど――恋に落ちた二人にとっては、キラキラ輝く特別な靴。
映画のように運命的なストーリーと、それを引き立てる色とりどりの靴の描写に心を掴まれること間違いなし。
大人女子にはたまらない作品を、是非ご堪能ください。
それは血縁関係をも超えて、大切なことを教えてくれる存在。
実の母親から受けた悲しい体験のせいで、表面上は普通にしていても、いつもどこか孤独を感じていた主人公の史郁。
そんな彼女を過保護なまでに支え、溺愛する輝(ひかる)こそが、彼女にとっての極上な他人でした。
最初は戸惑い、揺れる史郁の気持ちが輝によって徐々にほぐされ、強くたくましくなる様子に胸が熱くなります。
そして何といっても、見所は輝の深い愛情。
年上の彼が一所懸命に史郁を守ろうとする姿には、キュンとさせられること間違いなしです。
是非、ご一読を。
白いシャツにジーンズ、それからシルバーアクセだけで自分を美しく見せることのできた素敵な彼女との恋。
激しい情欲というより、楽しい会話の延長みたいに肌を重ねて、その時間を純粋に愛した二人に背徳とか言うのは不粋というもの。
ただ、恋を楽しんだ二人。
だからこそ別れは切なくて、もう一度“愛してる”の言える日が来ることを、強く願わずにいられませんでした。
“口説く”と言うには純粋すぎるほど、強く惹かれあった二人の恋物語を是非ご覧ください。
勝ち組、負け組だなんてくくりは、ある偏った側面からしか人を見ていない証拠。
もっと本質に目を向ければ、負け犬たちにだって輝ける何かがある――。
そんなことを気づかせてくれるこの作品は、心に前向きなパワーを与えてくれます♪
周囲に負け犬と言われても、そんな自分を卑下することなく信念に従って仕事に真摯に向き合うヒーロー椎名さんは、間違いなく理想の上司。
ヒロイン千鶴と一緒になって、彼の落ち着いた魅力、そして少々残念な一面とのギャップに是非やられちゃってください。
元気とトキメキの両方がチャージできる、素敵な作品でした!
二十八歳にして、昔から夢であった料理教室を開くため、実家を出て新しい生活をスタートさせた郁子。
その生徒には、予想外にも男性の姿が。
謎の多い彼が放っておけない郁子。
それを見て心穏やかじゃない幼馴染みの洸太。
絡み合う三人の恋心が甘く切なく描かれた作品でした。
“料理は愛情”をモットーに郁子が教えるレシピは、思わずメモを取りたくなってしまうほど美味しそうなものばかり。
料理に手を抜かない彼女だからこそ、二人の男性と真摯に向き合い、最後には自分の気持ちに気づくことができたのかな、と思いました。
きっと郁子のようにお料理上手なのであろう作者様の愛情が詰まったこの作品。
是非、ご賞味あれ♪
わかりやすく甘酸っぱい、みんなが大好きな苺よりも、大人になってわかる、奥深いフランボワーズこそが恋の味。
この作品は、甘いだけじゃない、そんな大人の味を感じさせてくれました。
普段は干物女、けれど仕事に対しては熱い情熱を傾ける小説家の悠里と、冷徹に見えつつ誰より悠里を理解する担当編集の氷室。
二人が惹かれあう過程は、その立場ゆえの横槍や、本人たちの葛藤から簡単にはうまくいきません。
その展開はまさにドラマチック。けれどすんなりとシーンが目に浮かぶわかりやすさも兼ね備えていて、どんどん引き込まれてしまいました。
大人の胸キュンが詰まった大満足の作品。是非ご一読を♪
やっぱり、目の前にあって、確かに触れられる大切な人の手を一番に信じたい……
涙ながらにそう思った作品でした。
誰もが一度は名前の聞いたことのある歴史上の人物、天草四郎。
そんな彼を現代に召喚してしまった、霊感の強い女子高生の美心。
自分の特殊な力に負い目を感じている美心を、四郎はいつだって励ましてくれていた。
それは彼もまた、似た境遇に悩んだことがあったから。
四郎に振り回されながらも楽しい共同生活、そして妖怪たちとの戦いを通し育まれる二人の愛と、強い絆にとっても感動しました。
もとは違う時代を生きていた二人に訪れる結末は、別れなのかそれとも……
感動のラストまで、是非ご覧になってくださいね!
過去に置き去りのままで綺麗な思い出にできずにいる恋が、偶然の再会によって動き出し、成就するまでの物語。
高校時代の別れが苦いものであったために、再び近づいてもどこか相手を疑ってしまうヒロインの気持ちは、色んな経験を積んだ大人だからこその感情。
一見臆病すぎるようにも見える彼女ですが、その複雑な心情が丁寧に描かれているので、彼女の気持ちに寄り添い、共感することができました。
運命的な再会からもどかしく揺れていた女心を、ヒーローである将平がどうやって溶かしていくのか……
そしてタイトル「凛と甘いひと」にこめられた意味。
それらを楽しみながら、ゆっくり堪能した作品でした。
是非、ご一読を♪
人一倍の努力で、仕事の実力も他人からの信頼も、それから自身の美しさも勝ち取ってきた主人公の美雪。
だけど30を少し過ぎた今、彼女は“迷い”の時期に差し掛かっていて、自分に価値を見いだせなくなりつつあった。
そこから、二人の男性の間で揺れもがきながら這い上がっていく美雪の感情の動きを、そして彼女の目に映る景色を、作者様は見事に様々な色で表現しています。
可愛いげがない――と自己評価している美雪の心を乱し、カラフルにしてしまう相手は、果たして二人の男性のうちどちらか。
それを楽しみながら、最後に彼女が選んだ相手が見せてくれるキラキラ輝く世界を、是非ご覧になってみて下さい。
清々しい読後感を保証します。
自分の性質は、生まれ持った体の強さ、育った環境、出会ってきた人たちによって、大人になればもう完成していると思いがちなもの。
主人公の潤子もそうで、さらにつらい離婚経験があることから余計に殻にとじ込もってしまっていた。
そんな彼女に、人生を楽しくするための3つのRを提案してくれたのは、見た目はやんちゃな料理人、龍。
潤子のペースに合わせながら、でも時に強引に新しい世界を教えてくれる彼に引っ張られるように、ワクワクしながらページを捲った作品でした。
人との縁は不思議なもの――。
たとえ出会った誰かと途中で人生が別れることになっても、最初から出会わなければよかったなんてことはない。
つらい過去もいつかは心の栄養になる日が来ると、前向きな気持ちになれるラストがとても素敵でした。
オススメです、是非ご一読を。
容姿端麗、仕事もできて女性扱いもうまい年上の郡司先輩。
一方、お金はないけど可愛さと素直さが武器の、甘え上手なワンコ。
私は終始先輩派でしたが、ワンコを蔑ろにできない主人公の気持ちもよくわかりました。
だって、かわいすぎるんですもの!
なのにときどき男っぽく強引に迫ってきたりして、本当にこの犬は手がかかるなぁと思いながらも、なんだか愛しくて。
次々起きるハプニング、ドキドキの甘々シーン。先が気になってページを捲る手が止まりませんよ。
是非、ご一読を♪
ジャーナリストとして雑誌の編集部で働く沙樹は、あるとき上司に専門外の仕事を依頼される。
それは親友でもある女優神山ルミと、彼女とは別に婚約者のいる俳優との密会をおさえること。
仕事に私情を持ち込まないと心に誓い、ルミを追う沙樹。
しかし見えてきた真実はただの恋愛沙汰ではなさそうで――……
読んでいるうちに自分が沙樹になったような感覚になり、危険を伴う彼女の仕事をドキドキしながら見守っていました。
そして沙樹と行動をともにする謎の多いカメラマン、逢坂がなにより魅力的!
ぶっきらぼうな言動の中に見え隠れする彼の闇を暴いていくのも、この物語の醍醐味。
スリル、胸キュン、切なさ、そのすべてが詰まったこの作品に、あなたも大満足間違いなしです!
ただのわがまま男じゃなく、何もかも主人公との幸せのために先回りして強引にあれこれ振り回してくれる、五十嵐先生が素敵でした。
教員同士のあれこれもとってもリアルで、コメディながら読み応えのある作品。
過酷な練習をともにし、二人で完成させたピアノと尺八のハーモニーには、幸せの予感がいっぱい♪
読後はほんわかあったかい気持ちになれます。是非、ご一読を!