婚約者の浮気と相手の妊娠により破談。
そんな最悪な状況に陥ってしまった主人公。人生最大の不幸の中、再会したのは初恋の幼なじみ。
遠い昔の叶うこともなかった終わった恋。だけど、再会し、何かと目をかけてもらうことにより、その想いが甦ってきて―――…

戸惑いながらも、差し伸べられ、そして強引に進められていく関係。主人公の傷ついていた心は、それぐらい強引にされたことにより、悲しんでばかりもいられない状況になっていく。だからこそ、本当ならずっと浮上できないほどのことなのに、気持ちの切り替えも素早くできたように思えました。もしかして、それさえも彼の策略だったりして。

二人ともが恋愛初心者。だから、普通なら問題なくこなせることも、壁にぶち当たっては悩み、遠回りしながら前に進んでいく。わからないからこそ、二人ともが突拍子もない方向に行きがちなのが、読んでいてすごく面白かったです。
少しずつゆっくりとだけど、前進していく二人。終始、そうなっていくのだと思っていたからこそ、終盤のまさかの展開には驚きとともに、ハラハラさせられました。

身分を隠して会った二人。それは、相手を見つけられない王太子にとっては運命的な恋。
ただの身分違いとは違い、実は魔女の血筋を引く家系だということを知られるわけにもいかない。用心をしながらも、それでも自分を訪ねてきてくれる騎士に惹かれていく主人公。
身分違いだけではなく、惚れ薬を通して絡まっていく想い。とても切なく、簡単には許されない二人の恋の行方に終始目が離せませんでした。

祖父の怪我により、代わりに男装し、国王の侍従となった主人公。
祖父が国王に使えながらも、それは何代か前の国王からの特例により、爵位はなく、ただの村娘である彼女には身分はない。
そのことにより、後半は悩むこととなるのだが、それ以上に国王が彼女を愛してやまないのが見て取れる。切ない展開もありながらも、彼からの彼女への想いだけは途切れることはなく溢れていました。

個人的には、最後までライバル？の彼女と、家庭教師の女が企んで彼女の耳に話を入れていたように思ったのですが、実際はどうだったのかな？とちょっと気になりました。

仕事を通して出会った人。
憧れの人を求めて同じ会社に転職した主人公。出会い魅せられたその照明の素晴らしさに、憧れていく。
そして、そんな中で出会った照明の世界で実力のある社長。
クールで表情を変えない彼だが、そんな彼と仕事をしていくことで少しの表情変化とともに彼の優しさ、また、照明に対しての真摯に向き合う姿勢など、新たな一面が…

あまり気にすることもなかった照明という仕事。きらびやかで、さりげなく日常でも照らされているその空間の仕事にスポットを当てられていることにより、今までにない仕事の魅力や些細な光の変化や調整など今まで感じたことのない仕事をしることができ、すごく読んでいて面白かったです。

強引な親の勧めにより、お見合いをし、結婚した二人。
妻視点、夫視点の二人からの視点が交合に書かれており、二人の微妙なすれ違いに楽しく読めました。
おそらく当人同士は、楽しい状況ではないのだけど、二人の視点で二人の気持ちがわかるからこそ、読んでいる私はとても楽しかったです。
ほのぼの、ゆったりと微妙にすれ違いながら、ゆっくりと本物の夫婦らしくなっていく二人の姿が読んでいて微笑ましかったです、

最初から最後まで、とても楽しく読みました。
冷酷な社長ということなら、溺愛されても冷たいところもあるかと思ったのですが、予想を裏切られるほどの溺愛っぷり。
社内で言われている冷酷っぷりとのギャップがたまらなく面白く、また、主人公のキャラもぶっ飛んでいて、すごく面白かったです。

この作品のシリーズは少し陰謀めいたものがいつもあり、とても楽しく読ませていただいています。そして、今回ももれなく陰謀は健在。
この人怪しいな…と思いながら、恋に対しては切なさもあり、読んでいてすごく面白い作品です。
そして、今回は前作などで活躍していた護衛のお話。
彼のその後も気になっていたので、この作品を読めて彼のその後を知ることができてすごくよかったです。

現代のお話なのに、なぜか西洋を思わせるファンタジーのような世界観。
日本だけではなく、世界を通して書かれている作品は、とても素敵でロマンチックでした。
現代版おとぎ話のようでした。
幼いころに出会った二人が、再会して、昔からの想いをずっと忘れずにいた…… それだけでも、乙女チックなのですが、彼の宝石に対しての接し方が、ファンタジーぽさもあり、ラブストーリーなのに、なぜか不思議ないつもとは違うラブストーリーとして読めました。

はじめは知らない人だった。だからこそ、後輩のために人肌脱ぐつもりだったのだが、それが次第と自分の首を絞めることに―――…
好きという気持ちの変化。仕事を通して成長していく彼女の姿と変化していく恋心。
複雑な関係の中での気持ちを抑えなくてはいけないことに、読んでいてすごく切なくなりました。

心臓に疾患のある弟を持つ主人公。そして、その弟の主治医。
医者と、弟のために働く主人公という設定だと、なんとなくシリアスな暗いお話を想像してしまいますが、このお話はそういうものではありません。
もちろん、定番とストーリー展開はあるものの、その本質は違うもの。
常に前向きに弟のために一生懸命な主人公。そして、そんな彼女にさりげない優しさを見せる彼。
ゆったりとした流れの中で、そして、みんなに見守られながら恋をしていく二人が読んでいてほのぼのとさせてくれました。

幼い頃から、祖父の決めた政略結婚。そのため、彼女には婚約者が―――…
そんな自分の境遇に納得できない部分もありながらも、それでも前向きに考えて生活していた。そして、ついに婚約ということとなり―――…

お互いに強烈なキャラクターであるため、政略結婚のすれ違いの切ないお話のはずなのに、なぜか切なくならない。もちろん、切ないシーンはあるのだけど、どうも切ない展開になりきれず、違う方向へと行ってしまう。それが、すごく面白かったです。

素直に気持ちを伝えられたらいい。
始まり方から間違いであり、そのせいで惹かれながらもその想いを打ち消した。それはもう会うことなどないと思っていたから。それなのに、また彼と会うこととなる。
一度は打ち消した気持ち。だけど、再会したことでその想いは完全には消すことができず燻っていく。でも、そのたびにどうしてもその想いを出すことなどできないという事実を知っていく。
想いだけが強くなっていきながらも、変わりつつある自分の環境の中で必死に前向きに仕事に向かう主人公。そして、仕事の中でさりげなく見せる彼の優しさや想い。
大人のラブストーリーだと思えるほどに、もどかしく想いだけでは動けない複雑な心情が丁寧に描かれていた作品でした。

始まることも終わることさえもなかった恋。
相手から気持ちを告げられながらも、応えることのなかった想いは、１０年という月日を超えて、また動き出す。
あの時には応えることのなかった想いだけど、１０年という月日を経たことにより詳しく知らなかった彼のことを知ることとなる。
周りからの理不尽な悪意をものともせずに、自分の突き進む道を歩いていく彼女は、同じ同姓としてもかっこよく素敵です。だからこそ、そんな彼女のことを思い続ける彼もかっこよく見えました。
それぞれかっこいいふたり。とてもお似合いの二人です。

少しさびれたプラネタリウムに勤めている主人公と、その隣に新しくホテルをオープンさせる副社長。
プラネタリウム買収という、はじめは敵対関係の二人だけど、そんな関係の二人は次第と近づきはじめ………

御曹司と一般人という波乱万丈な展開を予想しながらも、その中で紡がれる二人のゆったりとした想いの変化。敵だったはずなのに、さりげなく手を伸ばしてくれる彼の優しさと懐の広さ。
星座のお話がところどころでてきながら、それがストーリーのスパイスとなっていて、すごく運命的な印象も持たせます。
綺麗で、素敵なお話でした。

結婚式場でウエディングプランナーとして働いている主人公。そんな彼女に政略結婚が―――…

幸せなカップルの結婚をプロデュースする立場にある自分が、結婚に興味がないことから結婚することはないと思っていたのに、愛のない政略結婚をすることとなる。そのことに、思うところがありながらも、彼に愛されていく彼女は、少しずつ当初とは気持ちが変わっていく。
そんな彼女は、結婚式のプロデュースをしながらも、自分と彼を取り巻く環境に巻き込まれていく。
愛される幸せな部分と、秘密。また、それぞれの思惑など、ゆったりとした幸せなストーリーの中で変わっていくストーリーにドキドキさせられっぱなしでした。

離婚し、家に戻った主人公。そこには、なぜか知らない一人の男性。
管理人をしている彼に戸惑いながらも、持ち前の明るさと前向きさで彼の毒舌とやりあいながら生活していく。時にぶつかりながら、時に守られながら、二人の関係は少しずつ変わり始める。

二人のキャラがとてもイキイキしていて、よく考えれば重い内容もあるのに、なぜか明るくさらっと読めてしまいました。

過去の恋で手ひどく傷つけられた主人公。その過去の傷が未だに癒されることはなく、恋に後ろ向きにさせていた。
そんな彼女は、ふられたその日に関係を結んだ人がいた。

アプローチを受けながら、それでも前向きになれない主人公。逃げ腰の主人公に、積極的に関わる彼。
次第にそんな彼の気持ちに惹かれていきながらも、なかなか前向きにはなれない、主人公の戸惑いや苦しさは読んでいてもよくわかります。好きだからこそ、その先に訪れる別れにおびえる彼女。
二人だけではなく、複雑に絡み合う周囲の気持ちの変化が描かれており、すごく読み応えのある作品でした。

過去の経験から、恋から遠ざかり、また放棄している主人公。
そんな彼女は、事故に遭ったことにより、父親の主治医だった先生と再会する。ただの再会。そう思っていたはずなのに、なぜか先生は彼女にやたらと関わってきて―――

全体的に恋を通していながらも、恋愛を放棄気味の彼女の過去や重い現実。また、先生との立場の違いに悩む彼女。そんな彼女を懐の広い先生が逃さないように支えていく姿がとても素敵でした。

仕事を通して、意見が食い違う二人は犬猿の仲。
お互いに譲れない仕事上のポイントでぶつかり合う二人。そんな彼に、主人公は苦手意識を持っていた。だけど、期間中のイベントを通して、少しずつ近づいていく距離。
今まで見えてないかった彼の部分。そして、そんな彼に少しずつ惹かれていきながらも、翻弄される主人公。
大人だからこそ、簡単には進めない恋。
もどかしく感じながらも、そんな二人の複雑な関係にすごくドキドキさせられました。