同期との関係。面倒な社内の人間関係など、実際にありそうな複雑な関係など、とてもリアル。人間関係も、すっぱり綺麗に片付くわけでもない、少し後に残すようなモダモダ感がより一層リアル感がありました。
二人の関係も、ゆっくりいろいろそれぞれ考えながらの距離感が現実にもありそうで、すごく良かったです。

閉じ込めた想いを溢れさせないために、実家にもかえらずに会わずにいた相手。そこまでしていたのに、再会することに…

気持ちが振り返さないように、相手と関わらないようにしていた主人公。でも彼は、そんな彼女にやたらと近づいてくる。
一度離れた二人のもどかしいほどの距離感が、とても切ない話でした。

身代わりでもいいと、はじめは納得していても、少しずつ彼女らしい扱いをされると、期待してしまう。
そんな当たり前の感情と、そのたびに打ち砕かれる現実。
それが、すごく切ないです。

当たらないだろうと思いながらも、つい見てしまう占い。そんな心理を書いた作品ということが、ストーリーに入りやすい。
また、主人公の振り回され感満載のキャラも面白かったです。

ただの同僚。関わるのは仕事だけ。なのに、上司からのお見合いにより、なぜか結婚することに。

少し気になっていたとかもない状態からの結婚。だから、甘さもなく、お互いに一線を引いたまま。だけど、少しずつ近づくことでお互いを知る。そこから少しずつ始まる二人の関係。
まっさらな状態から紡がれる関係だからこそ、とても純粋な二人の姿が良かったです。

究極に遠回りした二人。
本当なら、二人の重なり合う気持ちはもっと早くに重なるはずだった。なのに、とても遠回りした。その遠回りした時間は、長く、それは二人の距離を予想以上に広げることとなる。
気になりながらも、自分には気持ちがないと言い聞かせる切ない想い。
近づきそうで、遠ざかる二人の距離がとてももどかしかったです。

初対面では最悪の出会いとなった二人。そして、それは再会してからも…。
会うことで、どんどんと近づいていく二人…という感じは全くない。全く近づかない二人に、この後どのように展開していくのか読みながらも先が読めず、目が離せませんでした。

任された後輩指導。自分ではそれなりに頑張っているつもりだが、後輩には響いてこない。後輩に問題があるのはみんなもわかってはいても指導する立場の主人公にも責任はあり、ストレスは溜まる一方。そんな彼女のストレス発散を憧れの人物に目撃され…

目撃されたことで、ただでさえ諦めモードだった彼女の想いは絶望的に。なのに、なぜかそこから好転していき、少し後ろ向きな彼女の一つ一つの感情がとても丁寧に書いてあり、情景がすぐに浮かびました。

子供の頃から可愛がってくれた彼。それは今も変わらず継続中。
愛してくれているのはわかっている。でも、その愛情は世間一般の夫婦が持つ愛情ではない。そのことがわかっているからこそ、気持ちにセーブをかける主人公。その切なさがとても伝わってきました。

女の人にいい顔をする男の人。そんな彼のことが苦手な彼女。彼との距離を一線おいて接していた彼女だったのだけど、ある時、なぜか一緒に暮らすこととなり―――…

彼との生活の中で、見えてくる彼の本当の姿。それはいい意味で一途。
少し後ろ向きな主人公と、強引だけど、肝心なところで詰めの甘い彼。純粋な二人のいい年なのにピュアなラブストーリーがすごくよかったです。

王道のラブストーリー。だけど、そこに至るまでがすごくコミカルで読んでいて面白い。シリアスな展開になりそうなのに、主人公や周囲のキャラが面白く、そうならないところも私は好きでした。
また、これだけコミカルだから、上司である彼も押しの強い性格かと思っていたのですが、実際はそうではなく、とても人が良さそうな人で、それもまた私の好みをひきました。
すごく素敵な作品であることはもちろんですが、それ以上にキャラクターがすごくいいので、もっと読みたいと思える作品でした。

シンデレラになぞられた題名がつけられた作品は、今までも何度も読んだことがある。だけど、相手の地位が御曹司などお金持ちでありながらも、一般人であったのだが、この作品は違う。
皇位継承権を持つ、本当の王室の人間。相手がより高度な人間で、尚且つ、一癖も二癖もある存在。
普通のストーリーとは少し違った作品でした。

あることにより、疎遠だった幼馴染。そんな幼馴染と自分を思ってくれている両親により、縁談話が持ち上がる。どうしても受け入れることができない主人公は、どうにか逃れようと考えるが―――…

はじめは契約結婚のはずだった。だけど、その契約は予想以上に甘く、溺愛の連続でした。

新婚の二人がすれ違いながら――…
なんて、単純なストーリーではない。そのストーリーの多彩さと奥深さに息つく暇もないほどにストーリーにのめりこみました。
初心者の夫婦二人が、お互いのことを知っていきながら愛を深めていく。そこには、ちょっとした事件も織り込まれ、すごく素敵な作品でした。

事故により、両親を失った主人公。彼女は、そのことで心に深い傷を負い、人と距離を置きながら過ごしていた。それでも、真摯に仕事に向き合い、懸命に生きていた主人公。そんなある日、彼女は自社のみんなの憧れの男性と仕事で近づくこととなり―――…

過去の一つの出来事により、内にこもることが多くなった彼女。彼女のせいではないのに、心に傷を負った彼女。そんな彼女に近づき、そんな彼女の過去を知っても、彼女への想いを深める彼の姿がすごくかっこよく、また懐の大きさを感じました。

昔からあこがれていた存在。でも、彼が社長となってからは、立場の違いから、その気持ちは封印することに……。
忘れたつもりで、接していた存在。それでも、ふとした瞬間に心乱される存在。
そんな彼とある日、ある契約を結ぶこととなり―――…

気持ちを封じ込めた相手。だからこそ、彼と近づくことにより、封印していた気持ちが溢れ出てきそうになる。これは契約と自分を戒めるものの、それでもときめく心は止められない主人公の気持ちの機微がとてもよくわかります。だからこそ、彼とのあいまいな関係がもどかしく、彼の煮え切らない態度にモヤモヤしたりと一喜一憂してしまいました。

二人ともどちらも魅力的な人物で、最後までどちらとくっついてもいいぐらいでした。
短いページ数なので、少し駆け足気味かなとも思いますが、それでもそれぞれのキャラが魅力的で、楽しかったです。

仕事のパートナー。それは信頼の中での関係。
信頼し、同じ商品を作る上でのパートナーでありながら、近くにいながらも壁を感じる彼のことに少し寂しかったり。だけど、そこには恋愛的なものはなく、そんな複雑な気持ちの機微な変化までもとても丁寧に書かれており、すごく感情が入りやすかったです。
とても、素敵な作品でした。

きれいに終われなかった恋。
だからこそ、その想いは消えることはなく続いていく。
一番つらい時、そんな時に再会した二人。それは過去から続く想いの続きだった。

過去からの想いと、長い年月から今へと続く想い。
一度別れてしまったからこそ、惹かれていく気持ちにブレーキをかけようとする。そんな二人の想いがすごく切なく、もどかしかったです。

おそらく、たった一つの真実を話してしまえば解ける関係。
だけど、一人の人物と、そこにある真実を隠すことで関係は複雑になっていく。
こじれにこじれた関係に、甘さなど全くなく、このストーリーはこのままどのようになっていくのだろうかと気になって仕方がない。
それと同時に、最後まで先の読めない展開で甘さなどなかったので、この先にそれぞれの人物たちがどのようになっていったのか先がとても知りたいです。