聖凪砂さんのレビュー一覧
現実では、一夜限りの恋のストーリーが実を結ぶことってなかなかない。それがすごくドラマチックでした。
ちょっとルカの日本に来てからの態度が、イタリアにいた時に比べて強引さがなくなり、だけど周りには優しくという誤解を生むような感じだったのが、個人的にはちょっとイライラ。
一貫して強引さと優しさを貫いてほしかったです。でも、つかむところはストーリーの中にすべて入っていて乙女心を掴まれます。
中編という感じだったので、もう少し長編として恋の駆け引きとかもあれば、もっと深みがあったのかもと思います。題材的にはそれだけ壮大なスケールのものだと私は思いました。
序盤から課長の押せ押せ攻撃の連続。だけど、それに全く飲み込まれない主人公。少しずつ恋に傾いていくのかな…なんて思いながらも、その進展は全く見えず……
ラブストーリーのはずなのに、どちらかというと、会社の上司と部下という関係から仕事のことが多い作品でした。それが、ただ突っ走るストーリーとは違い、その背景とかが丁寧に書かれており、ストーリーに広がりを見せていました。
ラブを望んでいる人には物足りないかもしれないですが、私はすごく満足です。とても深みのある素敵な作品だと思いました。
お転婆な主人公に、少し俺様な婚約者。
政略結婚というファンタジー作品に多い設定の中で繰り広げられる駆け引きや恋の行方。
ありがちなストーリーに、ありがちな設定という、まさに王道の作品。だからこそ、先が読めてしまうのだけど、それでも読んでいて面白かったです。そこにはキャラの個性が際立っていて、一貫してブレがないからだと思います。ファンタジーだからこその陰謀などもあり、読みごたえは満点でした。
ただのラブストーリーだけではない。
主人公の仕事での成長も兼ねたストーリーでした。長い付き合いの元カレとの別れ。それだけなら、普通のストーリーのように思えるのだけど、長い付き合いの中での二人の関係などもあり、読み初めの彼の印象がガラリと変わりました。
ふつうは最悪な元カレのことがあり、というストーリーが多い中、実はいい人ながらも、でも長い付き合いの中で別れが生じるという展開がリアルでした。
だからこそ、そのあとの副社長との展開がリアル感と非リアル感という感じでふり幅を感じました。
中編ということで、少し急ぎ足という感じもして、そこが少し残念でした。
さすがナナヲさんだなと思いました。
大人っぽく、尚且つ一筋縄ではいかないラブストーリーにさすがだと思わずにはいられませんでした。別にストーリー展開に複雑さはないのに、全体を通せば切なさと複雑さの連続。でも、それはお互いの関係性や二人の不器用さが織りなすからであって、たった一言、少し素直になるだけで複雑にはならない。それを、こうして高度の高いストーリーへと変えてしまうのは、ナナヲさんの力量だと思いました。
だけど、特に複雑ではないけど、心の中でいろいろと考えてしまったり、大人だからこそ無鉄砲な行動はできなかったり、周りのことを見ながら動いてしまったり…。それもリアルな現実の一つで、だからこそ、ストーリーにすごく深みを感じました。
ストーリーは少しありきたりなお話に思えました。ただ、中編ということもあり、それほど紆余曲折があるわけではなく、ゆっくりと恋というものがどういうものかというのを偶然の出会いを通して知っていくというのがメインのストーリーでした。
個人的には純愛ピュアなストーリーなので、すごく大好きです。だからこそ、もう少し掘り下げてストーリーが書かれていたらな…と残念な部分も。
盗賊たちのことがさらっと書かれていたので、ここをもう少し詳しく書いてあったらな…と思いました。
すごく甘い作品でした。
溺愛ストーリーということもあり、楽しませて読ませていただいたのですが、少し展開が早かったのとあっさりしすぎていた展開が多く、もう少し元カレのことなど、掘り下げてあったりしたら、個人的によかったのではないかと思いました。
すごく大人なラブストーリーだと思いました。
仕事の付き合いから、偶然お互いの本性を見せることとなり、触れ合うことになった二人。
そんな二人が仕事を通して、本音を見せつつ育んでいくところは、とても大人な関係だな…と思いました。
ストーリー展開も、ゆっくりと進みながら、葛藤しつつご都合主義ではなく自分の意思を持つ展開の結末に、最後の最後まで大人な働く二人のラブストーリーだと思いました。
目次にすごく切ないタイトルが記されていることがあったので、実は読むことにすごく躊躇がありました。目次タイトルは軽い感じで書いてあるのですが、そのタイトルの中に含まれている単語が……
なので、すごく切ないお話になるのではと思っていました。ですが、意外とあっさりとした展開が続き、文章の表現はさすがに織り込み済みというほどに巧みだし、とてもストーリーに入っていけました。内容的には、入りづらい作品だと思っていたのですが……
友情結婚してしまうぐらいだから、主人公も少し変わった感じなのかと思えば、いたってまじめな普通の子。だからこそ、感情移入もしやすかったのかもしれません。
おバカな春樹が、果たして浮気をせずにいられるのか気になるところですが、そこは彼を信じることにします。そういう不安な部分も残した書き方こそ、作者さんのうまいところなのかもしれません。
とても、楽しく読ませていただきました。
ストーリーの始まりは、とても切ない展開から始まり、この先どうなるのだろうと思いました。ただ、すぐに運命の出会いを果たしたことで、読み進めていくのもらくになりました。
その後も不幸の連続なのですが、そこに怜人との出会いがなければ、救いようのないほどの重いストーリーです。ストーリーはとてもよかったのですが、個人的に重いストーリーだったからこそ、悪いことをした人たちの後の展開がうやむやでそこが個人的に、少しモヤモヤ。勧善懲悪というわけではないけど、あれだけどん底に主人公たちが落とされたのだから、その一番の悪い部分が何事もなかったようだったのが、ちょっと残念でした。でも、現実ではそういうことのほうが多いのだろうなとは思います。
とても、素敵な作品ですごく読みごたえがありました。
初めの始まり方からの予想とは後半はどんどんと違う方向へと進んでいき、まさかの溺愛ストーリーという予想を裏切られました。
専務が初対面では冷たい感じだったのですが、その彼のキャラは前半ですぐに覆されます。そこからの彼の溺愛路線へのシフトチェンジは予想を超えるものでした。
強引もここまで行くとすごいですね。
その一言です。中編ということもあり、少し駆け足気味にストーリーが進んでいった気がしたところが個人的には少し残念に思いました。
ナルシスとでファンクラブまでいるほどのもて男。だからこそ、そんな彼なら百戦錬磨だろうと思うのですが、意外や意外。すごく不器用でした。主人公も負けず劣らずの恋愛音痴で、そんな二人だから、恋の進展がなかなかいきません。
急激に近づいたかと思っても、全く近づかず、読んでいるこっちのほうがもどかしい想いをさせられました。
不器用な二人の大人の不器用な恋物語です。
一言でいうと、この作品、すごく好きです。
あることがきっかけで相手のことを意識してしまうことになってしまった主人公。そして、そんな彼女に素っ気なくもやたらと構ってくる彼。
かっこいい彼だから、必死に自分の気持ちを抑えようとしている姿とそんな想いとは別に彼からはほんの些細なことで気持ちを揺さぶられてしまう主人公。
なんとなくの駆け引きが読んでいてすごくドキドキして、最後までドキドキのしっぱなしでした。とても素敵な作品で、この続きもできれば読みたいと思ってしまうぐらいです。
内容や、主人公側以外のキャラの背景がとても複雑で暗い。相手側に問題があるということでの契約結婚なのですが、契約結婚というストーリーはたくさんありますが、そこにある背景にある問題は意外と軽かったりします。でも、このストーリーは現代ではないということもありますが、背景がとにかく複雑。
これは、年齢制限のあるベリーズカフェならではの大人の作品だな…と思いました。
そんな中、唯一明るいのは主人公側。契約結婚とわかっていながら、前向きに進んでいく姿はすごく好感が持て、彼女だからこそ、この複雑な問題もフリードは乗り越えていけたのだと思います。
前向きに問題に取り組みながら、少しずつ縮まっていく二人の距離がとても好感が持てました。
慣れないことをして、一発目で撃沈してしまった主人公。だけど、そこですぐに割り切り、前向きにスタートしたのだけど、そのことからなぜか彼の目に留まってしまい……
ただ、目に留まるだけではなく、そこから彼の追い上げが…
中編ということもあり、ストーリーに複雑さはあまりなく、すごく読みやすかったです。文章がとても上手できれいなので、ストーリーの流れもよくて、私はとても好きな作品です。
こういう男の人のほうが溺愛というストーリーが大好きです。
読み始めて、そして読み終わってから気づいたのですが、これってほんの短い期間の間のお話の中でストーリー展開が進んでいたのだと気づきました。 とてもピュアな展開の連続で、さすが宇佐木さん。 文章能力の高さはもちろんのこと、それぞれのキャラも魅力的で、文章の中にドキドキとさせられる部分が必ずあります。読むだけで、これほどドキドキさせられるのはさすがです。 とても、高度な素敵な作品です。
読み始めて、そして読み終わってから気づいたのですが、これってほんの短い期間の間のお話の中でストーリー展開が進んでいたのだと気づきました。
とてもピュアな展開の連続で、さすが宇佐木さん。
文章能力の高さはもちろんのこと、それぞれのキャラも魅力的で、文章の中にドキドキとさせられる部分が必ずあります。読むだけで、これほどドキドキさせられるのはさすがです。
とても、高度な素敵な作品です。
題名が「結ばれた縁」という通り、運命的な恋のお話でした。現代のストーリーで、別にファンタジー要素はないのに、いろいろな神社などを通して不思議な体験をしながらのストーリー展開にとても奇跡的な印象を持ちました。
最後までとてもきれいで、まさしく運命の恋と言わしめる作品だと思います。
出てくる登場人物がみんな一癖も二癖もある強烈なキャラ。出だしは、意味深で切ないラブストーリーなのかと思っていたのですが、予想を裏切られる展開の数々。キャラが濃いし、いろいろと面白いところもあったのですが、ちょっとストーリーがおざなりなところがある個所が何点があり、最後まで回収しきれていないところもあるように思えました。いろいろとストーリーの中に投げられた布石のようなもの。それがすっきり回収しきれていないところが、少し読み終わった読書感にもやっとしたものを残しているのかな?と。
いろいろと複雑な設定が織り込まれ、面白そうだからこそ、少し残念な気がしました。
ラブストーリーの真骨頂のストーリーでした。
ある日突然の出会いから、運命が変わり始める主人公。そんな彼女は人生最悪な状況だったのに、その出会いは運命的で、劇的に進んでいきます。
ストーリーの流れは、ライバルの元カノや元カレなど、登場してきてストーリーの流れに波を作っています。ただ、そこに至った後が少しぼやけすぎているところもあって、あやふやな感じの決着のつき方なので、はっきりきっちりその後の展開を知りたい私としては、少しモヤモヤが残ってしまいました。ただ、後悔してもらいたかっただけでもありますが……
すごく読んでいてドキドキするストーリーでした。
嘘から始まるラブストーリーは、今までもたくさんありました。ただ、このストーリーは少しこれまでのストーリーとは違う形で進んでいきます。
文章がとてもきれいで、展開の仕方も絶妙でどんどんと引き込まれていきます。一つの嘘により、それにふりまわされる主人公。そして、その嘘を巧みに使う部長。
そんな二人のラブストーリーは読んでいても、すごく面白かったです。