聖凪砂さんのレビュー一覧
胸が大きいことであることないこと言われてきた主人公は、大きい胸がコンプレックス。そのため、恋愛にも消極的。そんな彼女は、母親の再婚により、社員の憧れである部長が兄となることに。みんなに優しく、スマートな対応を見せる彼。だけど、家で自分に見せる彼は―――…
自分にだけに見せる別の顔。そんな彼にはじめは反発しながらも、少しずつ惹かれていく主人公。だけど、お互いがそれぞれ意地っ張りなために近づいたようで遠のいたりと、その距離はなかなか縮まらない。じれったいほどの二人の関係にもどかしさを感じながらも、二人がこれからどのようになっていくのかページをめくっていきました。
ずっと想いを寄せていた上司。そんな上司が会社を退社することになり、もう会えなくなると思った主人公は、酔った勢いと最後という思いから、今まで抑えてきた気持ちを溢れさす。
どうせ駄目だろうと自分でも思っていたのだが――…
別れのタイミングというところから変わる関係。だからこそ、信じることもできず、不安に陥る主人公。そして、彼女の傍で支えてくれる新しい上司と再会した上司。
上司の新たな環境と立場と、不安な中で知る女性の存在。
意味深な女性の言動から、彼女とのことがはっきり書かれていないこともあり、少しモヤモヤ感が個人的には残ってしまいました。
結婚ロッカーシリーズとして展開している作品の2作目。
今回は、前作とは違って、一度は別れてしまった元カレとの再会から始まるストーリー。
前の作品とは少し違い、切ない想いがとても多く、また、本人たちとは別の人たちからの横やりが多く、ハラハラな展開が続き、どうなるのかと最後までドキドキしっぱなしでした。
ハッピーエンドとわかってはいても、それでも読んでいてハラハラしてしまいました。
カッコよくて、みんなからの人望も厚い人気者。だけど、そんな人が自分を一途に想っていてくれて、尚且つとても誠実。
もう、非の打ちどころなんて何一つない完璧な人であり、あこがれるシチュエーション。
まさしく、題名のドラマティックが当てはまるストーリーでした。
また、元カレの浮気と心変わりから別れてしまった主人公。一方、高校時代から彼女を一途に想っていた彼。
対称的な二人の想いの違い。だからこそ、彼の一途さがとても際立って見えました。
大学のサークルの先輩後輩。そして、今は上司と部下という立場の二人。
出会いからの時間が長いからこそのお互いのことをよく知っている二人。だからこそ、縮まることができない複雑な心情。
恋に気づきながらも、不安からその気持ちが嘘だと思いこもうとするもどかしさなど、近いからこそ出てくるこれからの関係を気にする気持ちなど、主人公の心情がとても丁寧に書かれている作品でした。
出会いからすべてにおいて相手の強引さに戸惑う初心な主人公。ハイスペックな彼のお見合い相手が自分だということと、不愛想な彼の態度が、結婚を進める強引な行動と気持ちが見えてこない。そのことで不安になる気持ちがよくわかるのと、彼の彼女への不器用な想いも見え隠れしていて、すごく読んでいてほんわかしている作品でした。
下宿という温かい中で生まれていく日常と恋。
下宿という古い中と、和風の少し古い温かい建物の中での生活ということもあるのか、雰囲気がすごくほのぼのとしていて温かい気持ちになります。
それは、主人公のおっとりとした性格もあるのかもしれませんが、とても穏やかな気持ちで読むことができました。
読み始めて、途中まで読んでいるうちに姿を見せない夫の姿はだいたい予想していました。ですが、その先を読み進めていくうちに、『まさか』の展開が起こっていきます。それが、自分が想像していたものとは違っていて、驚かされました。表の謎に隠された中での真の謎がわかった時には、何とも言えない気持ちと作者の方に『やられた!』と思いました。
ただのラブストーリーではない、隠された謎を見つけていくのも楽しいのではないかと思います。
恋というのは本当にタイミングが大切なのだと、この作品を読んで思いました。
些細なタイミングのずれ。だけど、それは日常でもよくあることで、だからこそすごくリアルで親近感が湧きました。
また、お互いに長年の付き合いから見えてくることもあり、そう簡単には思うこともできないもどかしさもありました。
二人の距離が近づいてくるところでは、ドキドキしたりうれしくなったりと、つい感情移入してしまいました。
近すぎる距離と、過去に植え付けられた妬み。
それが、主人公の気持ちに歯止めをかけることになる。それは、自分の気持ちを偽るしかない。
読んでいると、わかる溺愛。だけど、決定的な言葉を告げられていないことで、勘違いが起こる。それは、距離が近すぎるから起こるすれ違い。
素直になりたいのになれない、そんな心にブレーキをかけなければいけない状況と、そんな主人公の想いとは別に周りからは温かい想いをかけられる。
周りと主人公の想いの違いと自分勝手な人の考えゆえの思惑など、切なさが多い作品ですが幸せにもなれる素敵なラブストーリーでした。
普通のラブストーリーではない。
そう一番に断言できます。この作品は、ただのラブストーリーとして読むには、ちょっと重くて、そして心の奥底にある人の狡さや弱さが浮き彫りにされる作品でした。
特別に波乱のある展開があるわけではないのに、なぜか読み終わった後にはとても心が疲弊する感じがしました。それは、人の心の機微を隠すことなく、いやな部分や弱い部分も丁寧に書かれているからだと思います。
現実にはなさそうな少し変わった部署。それはもちろん仕事内容も突拍子もなくて、それほど変わらないラブストーリーのはずなのに、その先の展開が読めないところもあり、読み終わるまでこの先に展開が逆転するのではないかとドキドキの連続でした。
専務と秘書という近い立場にいる二人。だけど、女性関係の激しい専務に、主人公は苦手意識を持っていた。だけど、そんな彼女とは違い、彼のほうは彼女に近づいて。
苦手だった彼だけど、近づいていくことに彼の本来の姿も見えてくる。
ストーリー展開は比較的早く展開していき、それほど全体的に多いページ数ではないのですが、読み応え満点でした。
また、専務と秘書ということもあり、二人三脚での二人の立場と恋人という立場。それぞれの想いと考えがお互いのことを考えており、とても素敵なふたりだなと思いました。
インテリ社長との出会いから始まる彼からのアプローチ。
仕事を通しての関係なのだけど、その仕事での出会いからかけられてくる彼からのアプローチが巧妙で、まさしく大人の対応だと思いました。
だからこそ、すごくドラマチックで、ドキドキしました。
結婚適齢期を前に、恋と仕事に対する想い。
現実でも向き合うこととなるリアルな問題。そこが丁寧に書かれた作品でした。
特に、お互いが想い合う姿は、ライバルが出てきたところで如実に表れていました。
彼の夢のため、仕事のために、自分は彼の隣にいていいのか悩む主人公。それとは逆に、彼はこうでなくてはいけないと決めつけるライバル。そのためには、彼の意思も何も関係なくことを進めようとするその彼女との違いが見せつけられました。
そして、最後の最後まで、それぞれが出した結論から目が離せなくて、ハラハラさせられっぱなしでした。
突然の出会い。だけど、そのことにより息苦しくなっていた心を軽くしてくれた彼。その出会いは運命的でありながらも、この日だけのことで二度と会うこともないと思っていた。だけど―――…
主人公の性格なのか、冷静に自分と彼の関係や立場を慮り、すぐに彼との間に壁を作る。彼の想いを決して受け入れないように、自分の気持ちをくどいほどに律する。それは、まさしく理性のほうが勝っていると言え、読んでいると、あまりにもかたくなな彼女に、そこまで否定しなくてもと思ってしまいました。
過去の苦い経験から、完璧な女を演じる主人公。そんな自分に、むなしさを感じながらも、それでも本当の自分を見せることで周りの反応が変わることを恐れるため、見せることができない。そんな彼女の秘密を知られてしまったのは、周りからは王子様と言われるほどの人。だけど、彼もまた、彼女と同じように素の自分を隠している人物だった。
お互いにしか本当の自分を見せることのできない二人。それは、ばれてしまったこともあるが、そのことでお互いがお互いに心を許せているのだと思う。お互いの過去の苦い経験を通しながら、二人でそれを超えていく姿。
個人的には、この二人のこれからのストーリーが読みたいです。それぐらい、素敵で引き込まれる作品でした。
10年前に植え付けられた告白。
彼の言葉に、主人公は10年間忘れることができなかった。そして、再会―――
移り変わる気持ちの変化を知っている主人公は、変わらない想いを信じることができない。でも、彼は一途な想いをぶつけてくる。
彼の想いに戸惑いながらも、少しずつ、ゆっくりと気持ちを深めていく二人の恋がとてもピュアですごくドキドキしました。
外見だけで判断しない、仕事に真摯に打ち込む主人公が好きです。
強引な手腕を発揮する先生に、始めは反発している主人公だけど、お互いに本当の自分たちのことが見えてきて、ゆっくりと近づいていく姿は、自然な流れですっとストーリーに入れました。
また、仕事場での人間関係。今まで普通だったものが、ほんの少しのことで厳しい立場に追いやられる現実でも起こりうる危うさ。
恋のドキドキ感と、切なさ、そして苦しい場面。
自分がまるで主人公になったかのような気にさせられるぐらいにストーリーに入り込めました。
料理を通して、人々を感動させ交流していく主人公。
本来は、王の妃候補としてやってきたのだが、それよりも料理を通して人との関係を築いていく。そこには、自分の恋も含まれており、まだ、自分の恋の展開は進んでいかないが、その先に隠されている問題が、今回は見え隠れしてきた。
この先、この展開がどのようになっていくのか。そして、主人公の料理はどのような活躍をしていくのか、3巻目ともなると、ストーリーが中だるみしてくることが多いのだが、そういったことは全くなく、読み終えた後、すぐにもこの先が読みたい衝動に襲われました。
箱入り娘の主人公は、男性が苦手。そんな彼女を心配して、祖父は彼女に婚約者を紹介する。
主人公は覚えていないけど、婚約者は彼女のことを知っている。だからか、彼が彼女に温かく接する姿がほほえましかったです。
でも、政略結婚だと思っている主人公には彼の気持ちが見えず、不安でいっぱいな気持ちが見え切なかったです。